こんにちは、遺品整理士・終活カウンセラー1級のゆらこです。私はこれまで9年間、遺品整理や終活の現場で「墓じまい」に関するご相談を数多く受けてきました。
この記事では、墓じまいの始まりから納骨完了までの全体の流れを8つのステップで具体的に解説し、期間や費用、よくある疑問についても詳しくお伝えいたします。
このガイドを通じて、墓じまいに関する不安を解消し、ご家族にとって後悔のない選択ができるよう、実際の経験に基づいた注意点も踏まえて丁寧にお話ししてまいります。
スポンサーリンク墓じまいの全体の流れ【まずは8ステップを確認】

- 親族の同意を得る: トラブルを防ぐための最優先事項。
- 新しい納骨先を決める: 永代供養墓や樹木葬など。
- 現在のお寺・霊園へ相談: 離壇の意思を伝え、埋蔵証明書を発行してもらう。
- 石材店の選定: 墓石の撤去・更地化の見積もり。
- 行政手続き: 役所へ「改葬許可申請」を行う。
- 閉眼供養(魂抜き): お寺に依頼して法要を執り行う。
- お墓の撤去・更地化: 石材店による工事。
- 新しい納骨先での納骨: 改葬の完了。
墓じまいの流れ【ステップごとに詳しく解説】
①親族の同意を得る:トラブルを防ぐための最優先事項
墓じまいで最も重要なのが、親族間の合意形成です。お墓は単なる「所有物」ではなく、家族や先祖への想いが強く関わるため、認識のズレがトラブルにつながりやすいポイントです。
特に多いのが、「勝手に進めてしまった」「聞いていない」といった後からのクレームです。一度こじれると感情的な対立に発展し、手続きがストップしてしまうこともあります。

事前に「なぜ墓じまいをするのか」を丁寧に説明し、可能であれば書面やLINEなどで合意を残しておくと安心です。
②新しい納骨先を決める: 永代供養墓や樹木葬など。
墓じまいは「お墓を撤去すること」ではなく、「遺骨の行き先を決めること」が本質です。そのため、最初に新しい納骨先を決めておく必要があります。
選択肢としては、永代供養墓・樹木葬・納骨堂・散骨などがあります。それぞれ費用や供養方法、管理体制が異なるため、家族の希望や将来の管理負担を考慮して選ぶことが大切です。
特に最近は「子どもに負担をかけたくない」という理由から、管理不要の永代供養を選ぶケースが増えています。見学や資料請求を行い、実際の雰囲気や運営体制を確認しておくと後悔が少なくなります。


③現在のお寺・霊園へ相談
次に行うのが、現在お墓がある寺院や霊園への相談です。ここで重要なのが「事前に丁寧に話すこと」です。
いきなり業者を入れて撤去を進めてしまうと、トラブルになる可能性があります。まずは墓じまいの意思を伝え、手続きの流れを確認しましょう。
この際に必要となるのが「埋蔵証明書」です。これは「遺骨が確かにそのお墓に埋葬されていること」を証明する書類で、改葬許可申請に必須となります。



寺院墓地の場合は「離檀料」が発生するケースもあります。金額や支払い方法についても事前に確認しておくと安心です。
④石材店の選定: 墓石の撤去・更地化の見積もり。
墓石の撤去や整地は専門的な作業になるため、石材店に依頼します。ここで重要なのは「必ず複数社から見積もりを取ること」です。
費用は立地や墓の大きさによって大きく変わり、同じ条件でも数万円〜数十万円の差が出ることもあります。また、見積もりの内訳(撤去費用・運搬費・処分費・整地費など)が明確かどうかも重要なチェックポイントです。



霊園指定の石材店がある場合は、自由に選べないケースもあるため事前確認が必要です。


⑤行政手続き:役所へ「改葬許可申請」を行う
墓じまいでは、法律上「改葬許可申請」が必須となります。これは遺骨を別の場所に移すための正式な手続きです。
流れとしては、
- 現在の墓地から埋蔵証明書を取得
- 新しい納骨先から受入証明書を取得
- それらを持って役所に申請
という形になります。
自治体によって必要書類や様式が異なるため、事前にホームページや窓口で確認しておくとスムーズです。手続き自体は難しくありませんが、不備があるとやり直しになるため注意が必要です。


⑥閉眼供養(魂抜き):お寺に依頼して法要を執り行う
墓石を撤去する前には、「閉眼供養(魂抜き)」を行うのが一般的です。これは、お墓に宿っているとされる魂を抜き、単なる石に戻すための儀式です。
宗派や地域によって考え方は異なりますが、多くの場合は僧侶に読経を依頼します。費用はお布施として3万円〜5万円程度が目安です。



この儀式を行うことで、気持ちの区切りをつける意味合いもあります。遺族にとっても大切な節目となるため、簡略化せず丁寧に行うことをおすすめします。
⑦お墓の撤去・更地化:石材店による工事
閉眼供養が終わると、いよいよ墓石の撤去作業に入ります。石材店が墓石を解体し、基礎部分を取り除いて更地の状態に戻します。
作業は数時間〜1日程度で完了することが多いですが、立地条件(山間部・搬出経路が狭いなど)によっては時間や費用が増える場合もあります。



撤去後は、霊園や寺院に「原状回復」の状態を確認してもらう必要があります。契約内容によっては仕上がりの基準が決まっているため、事前に確認しておきましょう。
⑧新しい納骨先での納骨:改葬の完了
最後に、新しい納骨先へ遺骨を納めることで、墓じまいは完了となります。
納骨の際には、読経や簡単な法要を行うことも多く、これによって一連の流れに区切りがつきます。永代供養の場合は、その後の管理や供養を施設側に任せる形となります。



ここで重要なのは、「家族全員が納得した形で終えること」です。単なる手続きとして終わらせるのではなく、気持ちの整理も含めて進めることで、後悔のない墓じまいにつながります。
墓じまいにかかる期間と費用の目安
墓じまいを検討する際、多くの方が気になるのが「どれくらいの期間がかかるのか」「費用はいくら必要なのか」という点です。
結論からいうと、一般的には1〜3ヶ月程度で完了するケースが多いですが、状況によっては大きく前後します。
墓じまいにかかる期間の目安(平均:1〜3ヶ月)
墓じまいは、単にお墓を撤去するだけでなく、
- 親族との話し合い
- 新しい納骨先の決定
- 寺院や霊園との調整
- 行政手続き(改葬許可申請)
など、複数のステップを踏む必要があります。



スムーズに進めば1ヶ月程度で完了することもありますが、一般的には2〜3ヶ月程度を見ておくと安心です。
期間が長引く主な原因
実際の現場では、以下のような理由で期間が延びるケースがよくあります。
親族間の意見がまとまらない
最も多いのがこのケースです。
「本当に墓じまいしていいのか」「遺骨はどうするのか」など、価値観の違いから話し合いが長期化することがあります。
特に遠方の親族や、普段あまり連絡を取っていない家族がいる場合は、合意形成に時間がかかりやすくなります。場合によっては数ヶ月以上かかることもあるため、早めに相談を始めることが重要です。
寺院との交渉(離檀・手続き)
寺院墓地の場合、「離檀(だん)」の手続きが必要になります。この際、離檀料の金額や手続きの進め方について調整が必要になることがあります。
スムーズに進むケースもありますが、中には時間をかけて話し合いが必要になる場合もあり、これが期間延長の要因になります。また、埋蔵証明書の発行に日数がかかることもあるため注意が必要です。
スポンサーリンク新しい納骨先がすぐに決まらない
永代供養墓や樹木葬など、選択肢が増えている分、「どこにするか迷う」というケースも多く見られます。見学や比較検討を重ねることで、結果的に期間が長くなることもあります。
ただし、納骨先が決まらないと改葬手続きも進められないため、早めに方向性だけでも決めておくとスムーズです。
行政手続きの不備・やり直し
改葬許可申請は比較的シンプルな手続きですが、書類の不備や記入ミスがあると再提出が必要になります。自治体によって書式や必要書類が異なるため、事前確認が重要です。
スポンサーリンク墓じまいの費用相場
費用はお墓の大きさや立地、依頼内容によって異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。
総額目安:20万円〜50万円程度
内訳としては、
- 墓石の撤去・処分費:10万〜30万円
- 行政手続き費用:数千円〜3万円
- 閉眼供養(お布施):3万〜5万円
- 新しい納骨先:5万〜30万円以上
特に費用差が出やすいのが「石材店の工事費」と「納骨先」です。



同じ条件でも業者によって金額が異なるため、複数社の見積もりを比較することが費用を抑える最大のポイントになります。


墓じまいに関するよくある質問(FAQ)
スポンサーリンクまとめ
墓じまいは、ご家族の気持ちが大きく関わる大切な決断です。
このガイドでは、全体の流れを8つのステップで具体的に解説し、期間や費用の目安、注意点も丁寧にお伝えしてきました。
- 墓じまいは親族との合意形成から始めること
- 新しい納骨先を先に決める重要性
- 行政手続きや閉眼供養といった法的なステップ
- 期間や費用は状況により異なり、複数見積もりで費用を抑える
もし、まだご不安な点があれば、具体的なケースに合わせて、いつでもお気軽にご相談ください。
私もこれまで多くのご家族の墓じまいをサポートしてきましたので、きっとお力になれます。


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